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Dr.DAC2 レビュー OPAMPを交換してみる。その1 (2007/09/06)

Dr.DAC2に使用されているOPAMPは、標準でもそこそこよいものが入っています。
それでも、オーディオ用高級OPAMPを入れるとかなり変わるものです。
OPAMPを交換することで、Dr.DAC2の音質を好みのものに変更することができます。
交換自体は、保証されていますし、部品も数百円から〜数千円とピンキリですが、試してみると良いかとおもいます。
また、値段が高いからよいとは限りませんし、使う方それぞれの音質の好みもありますので、
ここの記載は、あくまで参考と考えていただければとおもいます。

前の機種、Dr.DACのOPAMP交換のような曲別の感想は、標準状態を含めて後日記載しますね。

まずはDACからの音を直に受けるFDO部分を中心に交換してみます。
ここがよくなければ、Line/Headphoneの音も落ちてしまいますから。

Dr.DAC2 OPAMPの交換

 Dr.DAC2のOPAMPはソケット式で、DUALタイプのDIP8ピン OPAMPに交換できます。

 交換するには、まず、フロントパネルのネジ4本と、バックパネルのネジのうち、Line InとLine Outの上にあるネジ2本、合計4本を外します。
 これで、フロントパネル毎、基盤が引き出せるようになります。
 バックパネルのLine InとLine Outのネジは、プラにとまっているので、締め付けトルクに注意しましょう。

 尚、Line OutのOPAMPを交換するのでなければ、天版のみを外しても交換は可能です。

どのようなOPAMPが使用できるのか

 Dr.DAC2は差動電圧で動作しています。
 Dr.DAC2のOPAMPはそれぞれ、+-14.5Vで動作します。

 基本的には、DUALタイプ、DIP8ピンのOPAMPで動作しますが、OPAMPはそれぞれ動作電圧があります。
 高価、高性能なものはSINGLEタイプのOPAMPが主流のようです。
 その場合、そのままでは挿せません。
 変換アダプターなどを使用して、SINGLEタイプOPAMP2個をDUALタイプ1個として使用する必要があります。
 OPAMPを挿す前に、OPAMPメーカーのHPでデータシートをダウンロードし、タイプ、動作電圧を確かめましょう。

 差動電圧は+-XXVで記載していますが、データシートには、最大電圧で記載されている場合もあります。
 この場合、+-の記号が記載されていません。
 その場合は、Dr.DAC2の場合ですと、29Vと考えてください。
 OPAMPの最大電圧が、+-14.5V、または29Vより低いOPAMP、ほぼないかとは思いますが、OPAMPの最小電圧より低い場合は使用できません。

 外し方は、精密ピンセット(先が細いものなど)や、精密ドライバーのマイナスでOPAMPの縦方向の溝に少しづつ差し込んで、持ち上げていきます。
 FDO部分は、周りの部品が密集していますので、少々やりにくいですが、あせらず、そっと持ち上げていきましょう。
 このとき、両側交互に少しづつ上げていくとよいでしょう。・・・へたれて、片方からだけだと、ピンが曲がってしまうので御注意を・・・
 ・・・もしピンが曲がってしまったら、やっとこや、マイクロラジオペンチなどで、そっと曲げて修正してあげましょう。

 ※OPAMPの交換をしても、EgoSystemsさんの 製品保証はOKのようですが・・・基板などを傷つけたりしてしまったら、製品保証対象外となります。 また、OPAMPの交換を行った場合、EgoSystemsさんで動作保証はしてくれません・・・
当たり前のことですが、以下記載の内容を行う場合は、自己責任でお願いしますね。
 

交換1 FDO部分前段2つをOPA2604AP、FDO最終段をOPA2134PAに交換してみる。

 とりあえず、OPA2604APが2個ありましたので、効果が高いと思われるFDO前段2つ(IV変換部)にいれてみました。
 残りの最終段にはOPA2134PAを入れてみます。
 Line OutにはOPA2134PAが、HeadphoneにはOPA2604APが標準で入っていますので、同じバーブラウン(TI)のOPAMPですし、相性はよいかとおもいます。
 また、OPA2604APも、OPA2134PAも比較的入手しやすいかとおもいます。
  OPA2604APは800円前後、OPA2134PAも300円前後で、秋葉原の部品店で売られています。

 OPA2604APは、エージングに時間がかかるOPAMPでして、ぶりちゃんの2604APもエージングしきれていないかもしれません(滝汗
 OPA627/637と同様、1か月程度鳴らしっぱなしくらいは考えたほうがよいかもしれませんね。

 全体的に、中音域が持ち上がったように感じます。
 高音域に関しては、シンバルのかすれ感が薄まり、解像度も上がっているように感じます。
 低音域に関しては、NE5532程のパワーがないためか、少々弱めに感じますが、解像度もあり、重低音もしっかり鳴らしてますね。
 何よりも、スピード感がすごい増しています。
 OPA2604APはそこそこ高速なOPAMPなので、その影響でしょうか。

 中音域が持ち上がったことで、少々違和感はあったものの、すんなり聴けるようになりましたね。
 スピード感が増したことで、テクノ、トランス系はもちろん、スピードの速い曲にはかなりよいです。
 女性ヴォーカルの艶もそこそこ出てきて、ばかにできない感があります。
 クラシック系も、スピード感と艶でよく聴けますね。

交換2 FDO部分をAD823に交換してみる

 次は、FDO部分3か所をアナログデバイセズのAD823に交換してみます。
 このOPAMPは、AD系のそつなく鳴らす部分と、OPA系の艶を持つ、よいとこどりのOPAMPかとおもいます。
 1個800円前後で部品としては高いのですが、1個数千円で、2個必要なOPA627/637よりは安価に済ませられるコストパフォーマンスの高いOPAMPだと思います。

 全体的に、そつなく鳴らす、モニター的な音はあるものの、ピアノの艶などがあります。
 音域はフラットで、どのようなジャンルでもそつなく鳴らす・・・かと思いきや・・・
 TM Networkや宇多田ヒカルなど、JPOP系は、艶が増し、かなり良い感じがありますね。
 低音域が重めの音になってしまうせいなのか、ジャズ、クラシックでは少々物足りない感がありますね。
 艶が出てくる音が特定の音域というのもあるかもしれません。(ピアノ、エレピなど)