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Prodigy 7.1 XT コメント
(2006/10/30 OPAMP交換総括を追加)

 うちの鯖は、MicroATXで、ノイズの宝庫です。オンボードサウンドは通常レベルでひどいノイズが載るという・・・
 最近メインマシンの負荷が高くなっているので、鯖で音楽をならそうかと・・・WMAは鯖においてあることだし。

 ということで、安価でよさそうなサウンドカードを待っていました。
 192VEももう見かけなくなってたので・・・

 で、AUDIOTRAKから、Prodigy7.1シリーズの最新機種、Prodigy 7.1 XTが発売、お値段も1万4千円弱と安価なほう、ノイズキラー回路内蔵ということでつい・・・

Prodigy 7.1 XT

 AUDIOTRAKの最新サウンドカードです。
 コントローラチップは以前同様Envy24HTですが、WolfsonのCODECチップを使用して、Prodigy192同様の24bit/96KHz入力、24bit/192KHz出力が可能です。
 アナログ出力は7.1chまで対応、マイク入力、Line入力、デジタル光入出力および、デジタル同軸入出力を搭載。内部にCDアナログ/デジタル入力とAUX入力もあり、ほぼオールマイティなインターフェースとなっています。
 PCIバスの電源ノイズを低下させ、高音質を狙うPCI Noise Killer回路を搭載、水晶を2つ独立で搭載など、いままでのAUDIOTRAKカードにはない音質対策もされています。

 エゴシスカード特有のE-WDMドライバも健在で、MME/WDM/ASIO/GSIF対応はもちろん、QSoundも搭載しており、DirectSound3D,EAXなどの3Dサラウンドにも対応しています。

 ぶりちゃんとしては、DirectWireやASIO入出力は必須の機能なので、とてもうれしいです。

Prodigy 7.1 XTを見てみる

 で、AUDIOTRAKオンラインショップさんから購入・・・すばやい発送にいつもながら驚くとともに、パッケージをあける。
 パッケージはVEと同様の小柄な物。かさばらなくていいですね。

 カードについては、ESI Juli@ からのホワイトベースの基板ですっきりした印象と思われるが、とても多いRubicon製アルミ電解コンデンサが印象的。
 ただ、SE-150/90のような「石油コンビナート」までの物々しさは感じないです。
 コンデンサの大きさや、基板とのコントラストがよいからかと思われます。

 内部入力端子

 AUX IN、CD ANALOG、Digital INを別に設けているのもポイントが高いかと思われます。
 Prodigy192や、WaveTerminalではすっぱりと削除されています。
 CDについては、現状ほとんど使うことはないかと思われますが、AUXについては、PCI TVキャプチャカードなどの内部接続に使用できるので重宝しそうですね。

 内部ジャンパ端子

 ミニステレオピンジャックの後ろ側のジャンパピンもポイントが高いです。
 カードの入出力を任意にケース入出力端子に接続できることは、自作ユーザーや、ショップブランドなどで使用するのに利便性が高いと思います。
 ただし、以前と同様、マニュアルに端子についての記載がないというのはいかがなものでしょう。
 せっかくの端子、しっかりと説明したほうがよいかと思います。

 ※エゴシステムズさんに問い合わせた結果、以下の回答がありました。
  基板を、外部端子を上にした際に、各内部ジャンパ端子は、L-GND-Rとなります。

 ・・・音にこだわるユーザーはふつう使わないというのは至極承知ですがね。

 また、最近のHDMI端子付VGAカードにも対応できるよう、デジタルI/Oについても別ジャンパがあるとうれしかったです。

 デジタルI/O

 この価格帯、かつ1枚のカードで、入力はどちらかひとつ、出力は同時とはいえ、光I/O、同軸I/Oを持つのはとても素晴らしいことです。
 同軸I/Oについては、線の材質に不安を覚えたが、しっかりとフェライトコアを使用してノイズ対策を考えているところに好感を覚ました。

 Fr OPAMPソケット

 OPAMP交換可能というのが評価大。
 丸ピンソケットを使用しているのはうれしい。
 OPA2134PAを標準搭載はとてもいいと思う。
 ただ、動作電圧は説明書に記載しておかないと、間違ったOPAMPを挿してしまい、OPAMPやカードを壊すことになりかねないです。

 ※エゴシステムズさんに問い合わせた結果、以下の回答がありました。
  動作電圧+-5〜+-9VのDUALタイプOPAMPが使用可能です。

 Headphone OPAMPソケット

 こちらも基本的にFr OPAMPと同様。
 ただし、JRC5532よりも、なんとかOPA2134PAを入れてほしかったと思います。
 普通の1万以下の安いヘッドホンについては確かにこの方がいいのかもしれませんが、
 2万円以上のヘッドホンを使用するには明らかに力量不足。
 正直、HD2では考えてほしいですね。
 (韓国で盛んに情報出しているので無理かもしれませんが。) 

 ※こちらも、動作電圧+-5〜+-9VのDUALタイプOPAMPが使用可能です。

Prodigy 7.1XTを聴いてみる

 鯖マシンのPCIスロットに挿し、ドライバのインストール。
 いつもどおりのLilithで、WMA Losslessを聴いてみる。

 エージングも終わってないですが、そちらはファーストインプレッションで。

OPAMP交換総括

 今回の聴き比べには、Dr.DACの時の3曲と、Phantasy Star Universeのサントラ、「For Brighter Day」から、「Mizuraki C.D.」をセレクトしています。
 この曲は、和風音を使用した曲ですが、テンポもよくとてもお気に入りです。
 また、同じサントラより、「For Brighter Day」、「Save This World Orchestra Version」、「Ukishima」をセレクト、その他、T-Squareやいろいろかかっています。
 500曲越のWMA Losslessプレイリストをランダムに流しているので、いろんなジャンルがはいっていて、エージングにもいい感じだったり。

 OPAMPを交換することで、音の傾向を変えることができますが、メイン基板の回路設計も重要で、Prodigy 7.1XTは結構よいと思います。
 さらなるグレードアップには、OPAMP電源周りの電解コンデンサをMUSE KZやOS-CONに交換するといった方法もありますが、これは完全な改造なので、やるかどうかは謎です。

 OPAMPはメーカーの傾向があり、民生系に良く使われている安価なNJMや、バーブラウン、アナログデバイセズなど、メーカーにより差異があります。
 ここら辺は、どうしても使ってみないとわからない点もありますが、Dr.DACに始まり、Prodigy 7.1XT、Prodigy HD2と、ユーザーがある程度のOPAMPを交換して楽しめるようになったことで、ぶりちゃんの記事が参考になればと思います(滝汗

 音の傾向としては、艶、厚み、音の揺らぎ、生楽器系に向くバーブラウンOPA系(OPA637を除く)、高速感、透明感のアナログデバイセズと好みによって選ぶのが良いかと思います。
 OPA637をなぜ除いたかといいますと、このOPAMPは、OPA627の艶、揺らぎと、AD797の透明感、高速感を併せ持つところがあり、今のところ、ぶりちゃんの一押しOPAMPです。
 ただ、繊細なOPAMPで、接点不良や、ゲイン問題など、扱いがとても難しい、そして高いのが難点ですが。

OPAMP交換のページでは、保証関連がどうとか書いてあり、敷居が高いと感じてしまうこともあるとは思いますが、ぜひ試してみていただきたいと思っています。