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Dr HEAD HiFi レビュー3 By Fumi OPA2604AP編 (2005/10/03 追加)

前書

えーと、前回「あまり期待せずにお待ち下さい」とか言った割には早速書くことになってたりします。
それもこれも、ぶりちゃん氏から「OPA627AU が届くまで OPA2604AP 使ってていいよ」ということで、オペアンプ一式をお借りできたためだったりするわけですが…

…ええ、結局掲示板の方にも書いた通り、OPA627AU という表面実装タイプのオペアンプ(※1)を注文してしまったわけです。
しかも、変換基板を買うついでに、一緒に売ってた AD8620AR というオペアンプも頼んだりしてるわけです…(※2)
どっぷりハマってますね、もう(苦笑)

変換基板の方は発送した旨のメールを確認しましたが、オペアンプの方はまだのようなので、こちらのレビューはしばらく先になると思います。
まあ、基板と一緒に AD8620AR は来るので、運が良ければ来週中には試聴できるでしょう。
すぐにレビューを書くかどうかは別にして。

といったところで、今回はお借りできた OPA2604AP とデフォルトの OPA2134PA で聴き比べてみた感想です。
 

とりあえず OPA2134PA(デフォルト) で、しばらく聴いてみる

まずはデフォルトでしばらく聴き倒します。なんとなく雰囲気を覚えたところで換装して比べてみる方針です。
選曲については、普段私が聴いている曲ばかりなので、偏ってます。ええ、偏ってますとも!(力説)
ゲーム曲(RPG)とか、ゲーム曲(ビジュアルノベル)とか、アニソンとか!!

…まあ、ノリのいいのから、しっとりしたのまで、それなりに雰囲気の違う曲を選んであるので、勘弁してください。
順序は気の向くままに、元気のいいヴォーカルの曲からノスタルジックなサントラまで適当に聴きます。

前回書いたようにヘッドホンのエージングが進んだためか、Dr HEAD HiFi の力か、とにかくそこらの3千円レベルPCスピーカーとは格の違う音が聴けるわけですが…
曲によっては、なんか物足りない場合があります。たぶん、Dr.DAC改&ATH-A900 で聴かせて頂いた曲だと思いますけど。
 

で、OPA2604AP に換装してみる

微妙に曲の余韻にひたりつつも、換装作業に入ります。ケーブルを全部抜いて電源を切るのは、作業時には当然のことですね。
で、マイナスドライバーの二刀流でソケットから OPA2134PA を外します。自分のチップなので、取り扱いはちょっと雑です(笑)

お借りしている OPA2604AP(エージング済みとのことです) を挿します。さすがに借り物だと、ちょっと慎重になります。
いちおう、まだ初心者なので、ちゃんとオペアンプの切り欠きがソケットの切り欠きと同じ向きなのを確かめます。
ちゃんと挿さっていることを確認して、蓋を閉め……ないのが我が家の伝統(!)です(爆)
だって、後からまた作業するんですよ?閉めたら開けなきゃいけないんですよ?そんな面倒なこと出来ません。

というわけで、見事に内部が剥き出しのままでケーブル類を接続します。
これはこれで悪くないとか感じるのはダメでしょうかね?(笑)
個人的にはツマミとかボタンとか LED とか、沢山付いてる機械に魅かれるわけですが。
先日友人宅で見せてもらった「自爆スイッチ(当然ボタン上に透明カバー付き)」には感激のあまり頬擦りしそうになったり…

…閑話休題…

えー、話がそれましたが、とりあえずケーブルを接続したら同じように曲を聴くわけですね。
やっぱり適当な順序で聴いていきます。10曲くらいなら、順序覚えてろという話もありますが…

ちなみに、ボリュームは OPA2134PA で聴いている時からずっと同じ位置(8時くらい?)です。
ちょっと小さめの音量で聴いてるわけですね。そこ、アンプの意味あるのかとかツッコまないように。

先程 OPA2134PA で聴いた時の感覚を思い出しつつ聴いていますと…

「ヴォーカル埋まってる?」
「ピアノってこんなに勢いあったっけ?」
「そもそも音量変えてないよなぁ…?」

といったような疑問が次から次へとわいてきます。

そのまま曲を流しつつ考えてみたところ、以下のような変化があったようです。

つまり、中域が出るようになったことにより

という状況になったのでしょう、たぶん。(自信無し)
 

ちょっと OPA2134PA に戻してみる

はい。そんなわけで、ちょっと大きめの音量に直して、しばらく聴いてから OPA2134PA に戻してみるわけですね。
…ああ、大音量もイイ、さすがは OPA2604AP… まるで包み込まれるような鳴り方…

………は!危うく OPA2134PA に戻すという目的を忘れるところでした。とりあえず、猿なみに反省。
(机に手をあてて、うつむくこと約3秒)反省終了。換装作業開始します。

やっぱり借り物なので、ちょっと丁寧に作業しますが、大分慣れてきたのかスムーズに外せます。
注意しながら OPA2604AP をスポンジ台に戻して、自分の OPA2134PA を付けます。

(おもむろに再生中)……?!

………(やっぱり再生中)…??…?…

あー、OPA2604AP に戻していいですか?え、ダメ?もうちょっと聴いて、ちゃんとレビューしろ?
はい、分かりました。どこからともなく天の声(Not 電波)が聞こえたので、もうちょっと聴きます。

えー、以下が OPA2134PA やや大音量モード(ボリューム10時位置)での心の声です。

「…なんか足りない。なんだろう、このスカスカ感は?」
「ハイハット(?)の音がキツ目になってるなぁ… まあ、これはこれでいい感じの曲もあるけど。」
「うわー、ピアノ響いてないよ… さっきは包み込むような音だったのに…」
「とは言え、このピアノもまた雰囲気違って、たまにはいいのかもしれない。たまには。」
「うーん… やっぱり OPA2604AP とは音量バランス違うなぁ。これがドンシャリ系の音なのだろうか?」

結論。もう OPA2134PA には(たぶん)戻れない。
はい、そうです。一回 OPA2604AP で聴いて、直後に OPA2134PA で聴くと、もうダメです。
せめて OPA2134PA に戻して聴くまでに、酒を飲むとか一眠りするとかして記憶を消さないと耐えられません。
OPA2134PA だけで聴いてる分にはいいんですよ…

嗚呼、知らなければ良かった OPA2604AP の世界…(泣)
 

まとめ(?)

えー、つまりですね。OPA2604AP の音を知ってしまうと、OPA2134PA が物足りなくなるという…
例えば、OPA2134PA で前後左右の四方向から音が来ているように感じてたとしますと、OPA2604AP では斜めも含めて八方向から囲まれているような気がするわけです。
エージング済みの OPA2604AP をお借りできたせいかもしれませんが、ホントに OPA2134PA に戻してみると「何か足りない」んです。
こればっかりは実際に聴いて頂くしか無い感覚かと思います。

実は、書きながら「OPA2134PA に対するフォローも必要だろうなぁ」とか思ってたんですが、私の好みから言えば圧倒的に OPA2604AP に軍配が上がります。
OPA2134PA がいいと思うのは

「ノリのいい元気な曲を小音量で聴く」
「OPA2604AP で聴いてる時とは違う音(中域の音にマスクされる小さい音)を聴きたい時」

くらいしか思い付きませんでした。
ええ。正直、ほとんど使われないシチュエーションなわけです(苦笑)

オペアンプ交換(←やると当然メーカー保証対象外となりますが)だけでも、これだけの違いを味わえることを考えると、オーディオの世界(と書いて「泥沼」と読む)に足を踏み入れるには、ちょうどいいデバイスなのではないかと思いますね、Dr HEAD HiFi は。
実売で1万6千円くらいなので「ヘッドホンを二つ接続できる手元用ボリューム」にしては高い値段ですが(笑)、オペアンプ交換やらコンデンサ交換やらを試せるオモチャとしては、まあまあかと。
今回やったオペアンプ交換なら、交換するためのオペアンプと、100円ショップあたりで入手したドライバーセットがあれば十分です。半田ゴテとか使ってないのに、なんか電子工作した気になれます。

…まあ、当然ながら自己責任でやって頂く必要があり、もし何かアクシデントがあって失敗したとしても、私(および掲載して下さっているぶりちゃん氏)が責任を取るわけにはいきませんが。
他のヘッドホンアンプが2・3万円するらしい(調べてません。間違ってたらご容赦を)のを考えると、壊したとしても被害は少ないですしね。

音楽が好きな人はもちろん、機械を見るとバラしたくなる人(!)にも試して頂くのに手頃かと思います。
まずは騙されたと思って、1万円前後のヘッドホンを入手して、しばらく(一ヶ月くらい?)聴き続けて下さい。
エージングが終わる頃には、音楽の聴き方へのスタンスが変わるはずです。
あとはもう、坂を転がり落ちるかのごとく Dr HEAD HiFi なり Dr.DAC に手を出す、と(笑)

あー、既にご家庭をお持ちの方の場合は、多少の注意が必要です。本気でハマると、どんどん貯金が減りますので。
あくまで自己満足の世界だという認識を持てる方のみ、チャレンジして下さい。この辺の見極めも自己責任でよろしくお願いします。

ふぅ… なんとか、それっぽいまとめになったようなので、今回はこのへんで。
次回は…… あ、給料日が来る… 別なヘッドホン買えるかなぁ………(自爆)

ぶりちゃん注釈: う〜ん・・・Fumiさん、どっぷり浸かっていってますねぇ・・・次のレビューも楽しみです。(滝汗

※1 バーブラウン:BB(現テキサスインストルメンツ:TI)のオーディオ用に設計された高級OPAMPの表面実装(SOP8)タイプ。他DIPタイプのAP、選別品DIPタイプのBPなどあり。
※2 Brown Dogのアダプターに半田付け済みで販売されている、アナログデバイセズのOPAMP。